ユニットバス形式ではない浴室は、古くなるとシロアリの住処になりやすくなる。
  1. 内壁のコーキングが劣化すると、内壁と外壁の間にある空間に湿気が入るようになる。
  2. 内壁と外壁の間にある空間には、支柱としての木材がある。腐朽菌が木材を腐らせて、拡大していく。
  3. 地下にヤマトシロアリがいて、木材が腐っていることを発見すると、登ってきて腐っている木材の周辺を住処にする。さらに、他に住処にできる場所を探して分散する。ヤマトシロアリは大抵は低い位置に留まり、乾燥している上方向には登らない。ところが、内壁と外壁の間にある空間に湿気があれば、上方向を試すグループが出てくる。
浴室をリフォームする機会があり、ユニットバス型式にしないならば、外壁に換気口を付けても良いかもしれない。

更科製作所から販売されたTR-100SMは、雨水や羽アリが入らない工夫をすれば、換気口として使える。

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  1. TR-100SMのパイプ取り付け部分の側面にある突起は邪魔になる。指で押して、できるだけ平らにする。
  2. 中性洗剤を用いて、TR-100SMを水洗いする。
  3. 厚いアルミホイルを、TR-100SMのパイプ取り付け部分よりも1cmほど大きく切る。
  4. アルミホイルの上側を四角形に切り、換気口にする。
  5. スーパーX2またはスーパーXゴールドを用いて、アルミホイルの換気口に、金属製の網を接着する。羽アリや台風時の水滴が入らないように、網目は細かいほうが良い。
  6. スーパーX2またはスーパーXゴールドを用いて、TR-100SMのパイプ取り付け部分にアルミホイルを接着する。
  7. TR-100SMのパイプ取り付け部分の側面に、アルミテープを付ける。アルミホイルをガッチリと固定すると同時に、側面にある穴を塞ぐ。
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  1. 浴室部分の古い外壁を切り開いて処分する。
  2. 断熱材を除いて処分する。
  3. 木材が腐っていたり、妙に黒い部分がある場合は、躊躇せずに完璧に取り除き、新しい木材を入れる。この時に、浴室側の壁を痛めてしまう可能性があるため、リフォーム業者と検討する。新しい木材を入れる前に、白ありガード系の防虫防腐液を全ての木材に塗っておく。
  4. 各支柱にドリルで直径2cmくらいの穴を1つ設けて、各空間との通気ができるようにする。ただし支柱の強度が下がり大地震の時に折れる可能性があるため、穴を設ける箇所や補強についてリフォーム業者と検討する。穴には、白ありガード系の液を塗る。
  5. ブラシ付きの掃除機を用いて、木屑を吸い取る。
  6. 新しい外壁に、TR-100SMを設置するための穴を設ける。直径は、TR-100SMのパイプ取り付け部分よりも数mm大きくする。
  7. 新しい外壁を設置して、塗装する。
  8. スーパーX2またはスーパーXゴールドを用いて、TR-100SMを壁面に接着する。
  9. TR-100SMの外周と、壁の継ぎ目をコーキングする。
内壁と外壁の間にある空間の通気性を良くすることを目的にしているため、断熱材は入れない。夏型結露が発生する可能性があるが、換気口から湿気が抜ける。